【コラム⑥】新たな輸入取引のきっかけ

(トップ画像は、今の公園ではほとんど見られなくなった回転ジャングルジム。)

全国からの復旧支援を受け、震災からの復興も進み、神戸の街は次第に元気を取り戻しつつありました。
その頃の高橋産業は、全国で頻発していたある事件・ニュースに着目します。
それは、公園遊具における子供の重大事故でした。調べてみると同じ遊具で1年の間に複数の重大事故が生じていたり、過去に重大事故を起こし再発防止に取り組むとされていた遊具で重大事故が再び発生したり、…と本当に痛ましい事故が全国で頻発しました。

いまから振り返ると、高度経済成長期やベビーブームに合わせて、急いで公園に設置していった箱ブランコや回転遊具、滑り台、鉄棒、ジャングルジムといった遊具でしたが、2002年に初めて安全基準ができるまで、日本において安全基準が全くなかったのです。遊具は公共工事として地方自治体から発注されることが多く、受注先は地元の鉄工所が中心でした。
【細いものや小さいものに興味をもち、体を挟んだり、指を突っ込みやすい】という子どもの習性を理解し、子ども目線でどういった遊び方をするかを考えたり、事故を防ぐ遊具づくりをしている会社は少なかった時代でした。指の切断事故や転落事故等の重大事故は頻発するものの、遊具の設置やその後の点検に関する基準が全くなく、責任の所在もはっきりしませんでした。(むしろ、事故の原因を『保護者の管理不足』とする風潮がありました。)

なお、1995年に施行された製造物責任法(PL法)により、製造者責任が明確に規定され、社会問題となった遊具の安全性は飛躍的に高まっていくことになります。特に、事故が多かった回転ジャングルジムと箱型ブランコは、2002年の国土交通省の安全指針の発信以降、撤去が進みました。

そして、髙橋産業はヨーロッパやアメリカ、香港で遊具の安全基準がどのようになっているかを調べていき、海外のプレイグラウンド安全研修会に参加します。すると、ヨーロッパの中心国のドイツでは落下高さに安全基準を設け、衝撃吸収ゴムタイルを公園に設置していることが分かります。(ご参考:EN1777、HIC1000について。衝撃吸収材や人工芝などの耐衝撃性(衝撃吸収性) | 一般財団法人カケンテストセンター

初めて日本にセイフティタイルを輸入したのは1997年のことでした。今では全国の遊具メーカー様と一緒に公園への設置を推進し、公園遊具の安全の普及に向けて取り組んでいます。
また、安全性と独創性に優れたロープネット遊具を輸入販売し、全国のテーマパークや公園に納入させていただいております。
他には、人工芝専用のショックパッド、警察・自衛隊向けの特殊用途ゴムなど、海外での事例を研究し、日本のお客様にご案内させていただいております。

参考図書:
楽しく遊ぶ 安全に遊ぶ 遊具事故防止マニュアル(松野敬子・山本恵梨著)

 

【コラム⑦】フィットネス文化の日本到来!に続く

【コラム⑤】阪神大震災と復興に戻る

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